川澄くんの恋人


初演出舞台『川澄くんの恋人』いよいよ公演まであと1週間となりました!

突然ですが、私がなぜ舞台演出に挑戦しようと思ったか的なお話です。

自身の演出案件ではないのですが一昨年からお仕事で舞台演劇に携わらせて頂く事があり

以前より舞台を観る機会が増えてもう単純に「え、舞台ってめっちゃ面白いじゃん…」となった事が大きな理由の一つです。


あとは今まで映像演出をやってきてリハーサルにしても現場にしても、圧倒的に時間が足りないよなぁと感じていて。(まあもっと言うとお金が…)

限られた時間の中で最大限の努力はするのですが

作品が形になった後、何かしら後悔している部分があったとして、それを言い訳にしてしまっている自分がいるなぁと感じまして。


「じゃあ時間があればどこまでできるんだろう?」

と潤沢な時間の中で芝居と向き合ってみたいと思い、舞台演出に挑戦しようと思いました。

そしていま連日の稽古を経て、率直に楽しいなと感じています。

細かく拘って、やってみたい事を試して。すごく充実してる。


物理的に時間を増やせるに越した事はないですが、そういう事だけではなく

演出に関してできる限り「何となく」をなくしていきたいなと、改めて思いました。

今後映像演出をする時もそういう風に向き合っていきたいですね。




***ここから若干のネタバレ感あり***


さて、『川澄くんの恋人』の中身的な話なのですが。

まあざっくりと浮気男をめぐる恋愛コメディ的なお話です。川澄くん。

ただ私は人生で驚くほど、いやむしろ引かれる程恋愛してないんですよね。

普段映画でも自分が全然恋愛してないのに恋愛事を描いているので、本当気持ち悪い妄想おばけなのですが(たまに自分でも引く)


それなのに今回この“浮気”というトピックを選んだのは、なんか昨今のワイドショーの不倫報道とかうるさいなぁって。

ベッキーさんの報道の時くらいからですかね?まあそう感じる事が増えて。


「いや、それ他人の話だし当事者だけの問題だから!」っていう。

それは『左様なら』で描いた感情にも近いのですが、他人の出来事を自分のドラマのように語る事が、なんだかなぁって。

しかもそれで誰が傷つく事も構わず身勝手に言いたい放題言う割に、時間が経てばあっけなく忘れてしまって。その無責任さに辟易すると言いますか。


川澄くんはアパートの一室というシチュエーションの中で繰り広げられる物語ですが、全ては結局箱の中の出来事でしかないというか。

世の中のあらゆる場所で当たり前に起きているであろう“浮気”とか“恋愛”のお話で。


川澄くんはありそうでない、何なら現実にはありえないような物語なのに

「なんか分かる」「こういう事ありえそう」そんな風に感じて頂けたら嬉しいですね。


あとは恋愛って絶対的にその人じゃなきゃいけない運命的な理由とか、ドラマチックなエピソードなんてほとんどないよなって。

色々な状況やらタイミングやらフィーリングやらがたまたま合って一緒に居られるだけで

夢みたいけど、実際はそんな崇高なものでもない。

相手の事をどれだけ理解しているかと言われると、意外にちゃんと見えていなかったり。

恋愛ってこんなもんかぁという諦めかもしれないし、

それでも人を好きになれる事は尊いかもしれない。

それは人それぞれで、結局どっちでもいいし、あるいはどっちもでもいい。

そんな風に思ってます。




と、ここまで語ってきた人間が10年は恋愛していないこじらせモンスターという本当にあった怖い話でした。あははははははは



舞台『川澄くんの恋人』劇場公演チケットは残り僅かとなっておりますが、配信観劇もございますので是非ご覧頂けると嬉しいです。

Aチーム・Bチームが「あれ、別の作品かな?」というくらい内容が変わってしまったので、2チームそれぞれの持ち味を是非ご堪能下さい。



石橋 夕帆



© 2017 by Yuho Ishibashi

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